本音レビュー:
ハーモス勤怠

少人数組織には無料が魅力。ただし、作業時間の記録機能はなく、設定の複雑さ、システムの重さや不具合など改善の余地。

Written by Asim Qureshi
著者 Asim Qureshi, Jibble CEO

タイムトラッキングソフトウェア会社のCEOとして、競合他社がどのような動きをしているのかを把握しておく必要があります。そのため、私とチームでは競合製品を調査したり、実際に触って試してみたりすることがよくあります。こうした調査も、仕事の一部です。

ここでは、そうした調査を通じて得た知見を共有していきます。良いと思った点はもちろん、気になった点についても率直にお伝えしていきます。今回のレビューが、少しでも参考になれば嬉しいです。

このレビューの内容:

概要

ハーモス勤怠(HRMOS勤怠)は、人事実務の専門家と共同開発されたクラウド勤怠管理システムです。最大の特徴は、30名までなら期間制限なく完全無料で利用できる点にあり、スタートアップから中小企業を中心に導入実績があります。

PC・スマホ・チャットツール(Slack、LINE)など複数の打刻方法に対応しており、日次勤怠の管理、休暇管理、残業アラート、給与計算ソフトとの連携まで、勤怠管理に必要な機能が網羅されています。

一方で、多機能ゆえに初期設定の難易度が高い点や、無料版ではデータの保存期間が1年に限定されるなどの機能やサービスに制約もあり、自社の運用規模に合わせたプラン選定が重要です。

ハーモス勤怠のユーザーに好評な点は?

  • 30名以下なら完全無料で基本機能を利用できる
  • LINEで打刻ができるので誰でも簡単
  • 複数拠点に対応できる

ハーモス勤怠のユーザーが不満に感じている点は?

  • 画面がやや分かりにくい場面がある
  • 項目が多くて使いこなすのが難しい
  • 処理速度の遅さ

ハーモス勤怠の料金プランは?

ハーモス勤怠は、無料プランと有料プランがあり、登録人数に応じて料金が変動する従量課金制の料金体系を採用しています。プランの違いは以下の通りです。

ハーモス勤怠料金プラン

画像出典:HRMOS勤怠

無料プラン

ハーモス勤怠の無料プランは、基本的な勤怠管理機能を試すことができます。ただし、利用できる機能には制限があるため、本格的に運用する場合は有料プランの検討が必要です。

無料プランでは人数制限があり、30名まで利用可能です。一方で、広告が表示される点と、データ保存期間が1年間に制限される点には留意が必要です。また個別サポートサービスは無料プランでは受けられません。

無料版で使える機能:

  • 打刻機能
  • 日次勤怠承認
  • CSV入出力機能
  • 勤怠アラート
  • 勤怠エラーレポート
  • HRMOS勤怠API
  • 管理者の2段階認証
  • 日次勤怠管理
  • 勤怠管理・残業レポート機能
  • 休暇管理機能
  • 労働基準法対応の残業管理レポート
  • オリジナル時間帯集計
  • 固定IPアドレスによるアクセス制限

有料プラン

有料プランは、31名以上の企業、より高度な管理を行いたい企業向けのプランです。月額100円/人(税別)から利用できますが、注意点として、「最低利用料金(月額3,000円または年額33,000円)」により、30人以下の少人数利用であっても月々の支払いは3,000円(税別)からとなります。

さらに追加料金で利用できるオプションも用意されています。基本機能1人あたり月額100円(税別)に加えて、有給休暇管理/届出申請機能は1人あたり月額100円(税別)、シフト管理機能は1人あたり月額50円(税別)と追加選択が可能です。

ハーモス勤怠の注目すべき機能は?

1. 多彩な打刻機能

Slack、LINE、LINE WORKS、共有タブレット、さらにはQRコードやICカード(NFC)打刻など複数の打刻方法に対応しており、利便性と同時に不正打刻を防止したい組織にさまざまな運用方法を提供しています。またWindows端末で利用できる生体認証認証システム(機器の購入が必要)、指静脈を用いた打刻にも対応しています。

打刻時に位置情報を記録する機能が搭載されていますが、GPSを用いて打刻できるエリアを制限する(ジオフェンス)機能はありません。その代わり、特定の固定IPアドレス以外での打刻を制限する設定が可能です。

ハーモス勤怠打刻方法

画像出典:HRMOS勤怠

2. レポート・アラート機能

ハーモス勤怠のレポート機能は、日次・月次、残業、有給休暇管理など、多彩な切り口でリアルタイムのレポート作成が可能です。「勤怠エラーレポート」は、打刻漏れや申請漏れをリストアップし、該当日の編集画面へ直接遷移して修正できるため、管理業務の効率化が期待できます。また、集計データはCSV形式で出力でき、エクセルでの編集や主要な給与計算ソフトとの連携もスムーズです。ただし回数制限なしのCSV出力は有料版のみです。

アラート機能は、残業時間が上限規制の月45時間を超過しそうな際の通知や、打刻・申請漏れの自動通知(メール・プッシュ通知)により、管理漏れの防止に役立ちます。年5日の有給取得義務についても、取得日数が少ない従業員を自動で検知して取得を促すことが可能です。有給休暇の自動付与や、1年以上前の過去データの保存・閲覧については(有料版のみ)の対応となります。

ハーモス勤怠のレポート機能

画像出典:HRMOS勤怠

3. 業務割合機能

ハーモス勤怠では「どの業務にどれだけ時間を実際に使ったか」を業務割合機能を利用して記録できるため、工数管理に役立てられます。プロジェクトごとの原価管理や業務改善のデータとして活用可能です。

日々の労働時間を「業務名」や「プロジェクト」ごとに分けて記録・集計できる工数管理機能です。部署や案件ごとの稼働時間や人件費を正確に把握し、業務の偏りを可視化できます。ただし記録は自動ではなく、作業での入力・選択が必要です。タスクの開始・終了時に自動で作業時間を計測するような完全自動のタイムトラッキング機能はありません。

ハーモス勤怠工数管理

画像出典:HRMOS勤怠

4. 外部システム連携

ハーモス勤怠は、Slack、LINE WORKS、LINEといった日常的に使うコミュニケーションツールと連携できます。チャット画面上での打刻にも対応しており、より手軽に利用でき、打刻漏れ防止に繋がります。

「マネーフォワード クラウド給与」や「freee人事労務」などの仕様に合わせた専用のCSV出力フォーマットが用意されています。また「SmartHR」との連携では、手作業による転記やデータファイルの出入力不要で、従業員データ登録がスムーズに行われます。

有料版では独自のAPIキー発行によるシステム連携が可能となります。

ハーモス勤怠連携機能

画像出典:HRMOS勤怠

ユーザーの高評価な口コミ(抜粋)

  • ボタン一つで勤怠時間を記録できます。日次勤怠の項目では、その月の総勤務予定時間や残業時間、不足時間をひと目で確認できるため、勤務スケジュールの調整がしやすく、とても良いです。」- 非公開ユーザー(出典:ITreview)
  • Slackと連携することで、IN/OUTを入力すれば、出勤退勤を簡単に打刻できるため、ラクに運用管理できると思います。」 – 匿名のユーザー(出典:BOXIL SaaS)
  • 当月の出勤状況、有休の残日数、打刻ミスなどによる所定不足時間をいつでも確認できるので、所属部署の勤怠管理を担当している者としては大変助かります。また、有休(1日単位、時間単位)、残業、出張、シフト勤務、振替休日など各種申請が可能です。
    勤務先のネットワークに接続されていれば、個人所有のスマートフォンからでも出退勤時に打刻できます。勤務先以外のネットワークからのアクセスでも、打刻以外の操作は可能です。急な欠勤時も安心です。
    」 – 緒方 挙(出典:ITreview)
  • 使いこなすとかなり便利! タイムカード切るより簡単!」‐ M. Ariga(出典:Google Play ストア)
  • 最大の魅力はコストパフォーマンスが良いことだと思います。
    当初、1部門でのスモールスタートを検討していた際、30名以下なら完全無料で基本機能を利用できる点は大きな決め手になりました。
    無料プランで十分に価値を検証できたため、有料プランへの移行もスムーズでした。
    安価な料金体系のおかげで、社内承認のハードルも低くて助かりました。
    」‐ 非公開ユーザー(出典:ITreview)
  • HRMOSの勤怠管理システムは、複数拠点に対応できる点が際立った特徴です。
    スマホアプリとWebブラウザの両方から勤怠登録ができ、利便性が高いです。
    自動計算機能により、残業時間の把握も容易になりました。
    導入後は作業効率が大幅に向上し、業務の生産性が格段に上がったと実感しています。
    」‐ 匿名のユーザー(出典:BOXIL SaaS)
  • 勤怠データが自動で整理されるので、月末の確認や残業時間・有給の把握がしやすく、管理側とのやり取りもスムーズになります。自分で勤務実績を振り返りやすい点も良いです。」‐ 非公開ユーザー(出典:ITreview)

ユーザーの低評価な口コミ(抜粋)

  • 自動集計のシステムが項目が多くて 使いこなすのが難しい
    スタッフが少ない職場なのでもう少し簡易版もあったら管理がしやすい。
    」- 非公開のユーザー(出典:ITreview)
  • 会社が入れろと言われたので使用してますが出勤にして打刻しているのに何故か休憩の打刻にされていることが多々あります。 その状態になったら何回やっても休憩の打刻が増えるばかりで出退勤の打刻ができなくなります。 そのため任意入力が多くなりちゃんと仕事をしているのかと取れるような発言もされ指定のアプリの原因なのにどうしろというのでしょうか。」 – ayaka(出典:Google Play ストア)
  • 従業員の勤怠承認ページへ移動するのに、ハーモス側の処理速度の遅さが原因で、ページ切り替えに時間が取られる。結果的にユーザー側のストレスが半端ないです。」 – なかいみ(出典:App Store)
  • 休暇の種類や申請項目を確認する画面がやや分かりにくい場面があり、初めて使う人には迷いやすい印象があります。」 – 非公開ユーザー(出典:ITreview)
  • とにかく重い。ネットに繋がっていても接続エラーが頻発して打刻画面すら開かない。打刻と勤怠時間の入力だけなのに毎月150MB近く通信も発生していて何でこんなに通信量が必要なのかも分からない。会社で入れろとの事なので仕方なく利用しているが早く止めて欲しい。」 – 53 aop(出典:Google Play ストア)
  • 基本機能の使い勝手には満足していますが、APIや外部ツールとの連携については、ややハードルが高いと感じています。」 – 非公開ユーザー(出典:ITreview)
  • PCから処理した事が昨日確認したらアプリに反映されていなかったので、今日もう1回アプリを起動したところ、QRコードで打刻という画面から何もできずでした。月末月初は給与の締日処理を急かされるので結構困ります。自宅でもPC起動して処理するのがちょっと面倒です。」 – 110 danae(出典:Google Play ストア)

レビューサイトにおけるハーモス勤怠の評価は?

2026年4月時点

  • Google Play ストア:3.6/5
  • App Store:4.1/5
  • BOXIL SaaS:4.25 / 5
  • ITreview:4.1/5

ハーモス勤怠の最終評価は?

ハーモス勤怠は、低コストで法令に準拠した管理体制を築きたい企業、特に30人以下の少人数の組織にとって魅力的なツールです。

無料で基本機能が利用でき、人数制限はあるものの日数制限はないため、スモールスタートには非常に向いています。ただし、無料プランでは過去1年分のデータしか見ることができない点は注意が必要です。また、有料プランを使いたい場合は、最低利用料金がかかることも個人や少人数組織にはハードルになる可能性があります。

会計ソフトなど他ツールとの連携を考えている場合は、導入前に確認しておくことをおすすめします。すでにハーモス給与明細やハーモス年末調整などを利用している組織には取り入れやすいツールでしょう。

ハーモス勤怠は、組織の規則に合わせて柔軟な設定が可能で、多様な勤務形態や雇用形態、複数の勤務拠点を管理するために高度な設定を求める企業には運用しやすいといえます。一方で、導入時は細かな初期設定が必要になるため、初めて使う人には管理画面がわかりにくく感じるかもしれません。自社にIT担当者が不在の場合は、有料プランでの導入サポートも検討すると良いでしょう。

日報・業務割合機能で労働時間を見える化できるため、これまで紙やエクセルなどで作成していたものをデジタル管理できます。しかし、工数管理ツールに見られるような、作業時間をリアルタイムに計測するタイムトラッカーは現時点ではないため、手動での記録の入力が求められます。作業時間や休憩時間の記録・集計を自動化したい場合は、タイムトラッキングツールもあわせて検討することをおすすめします。