最適な人材を採用するための秘訣

何百人もの採用を経験してきた人の視点

Asim Qureshi
Jibble CEO
6分で読めます
オフィスで求職者の面接をする男性
画像出典:Mina Rad、Unsplashより

これまで数え切れないほど多くの候補者と面接してきました。新卒の人もいれば、一流大学を卒業した人もいました。面接では完璧だったのに、実際の業務ではうまくいかなかった人もいます。そして、ごくわずかですが、会社を本当に変えてしまうような人材にも出会ってきました。

採用に長く携わっていると、履歴書は当てにならず、面接は演技であり、肩書きはそれほど意味を持たないことに気づきます。本当に重要なのは、数値化しづらいけれど、はるかに強力な何かです。

銀行業界でキャリアをスタートし、現在は急成長中のタイムトラッキングソフトウェア企業の1つであるJibbleのCEOとして、15年以上にわたりチームづくりに携わってきた私が、適任者を採用するために学んだことをお伝えします。

1. スキルで採用しない。態度で採用する。

正直に言うと、私も失敗したことがあります。完璧な履歴書、洗練された受け答え、豊富な経験・・・そんな候補者を採用したのに、うまくいかなかったことがありました。原因はスキル不足ではありません。態度が伴っていなかったのです。

実際のところ、ほとんどの仕事はそこまで複雑ではありません。学位がなくてもできます。必要なのは、本気で取り組む姿勢があるかどうかです。

私は「資格がある人」よりも、「学ぶ意欲がある人」をいつでも選びます。スキルは教えられますが、態度は教えられません。

2. 全候補者に難しい質問をし、それから議論を交わす。

私はほぼすべての面接で、必ずある質問をします。「あなたは死刑制度に賛成ですか?」

答えそのものには興味があるのではありません。どうやって自分の立場を説明し、守るのかが重要なのです。

どんな答えが返ってきても、私はあえて反対の立場を取ります。さらに問いかけ、異議を唱え、考えを深掘りさせます。攻撃的ではなく、しかししっかりと。そのやり取りの中に、相手の考え方がすべて表れます。

私が試しているのは道徳観ではありません。プレッシャーの中でどう反応するか、瞬時にどう考えるか、意見の対立をどう扱うか。履歴書について50分話すより、5分の知的な緊張感のほうがよほど多くのことがわかります。

あなたが私と同じ質問をする必要はありません。ただし、相手を深く揺さぶる質問をひとつ投げてみること。そして、状況がぎこちなくなった時に、相手がどう振る舞うかを観察することです。

3. 部署を越えてでも、内部昇進を優先する。

モルガン・スタンレーで働いていた頃、あることに気づきました。ほとんどのシニアマネージャーは外部から採用されたのではなく、社内からの昇進だったのです。しかも、未経験の職務に抜擢されることも珍しくありませんでした。

それが心に残りました。現在のJibbleでも、私たちは同じ方針を取っています。

私たちにとって「最高の採用」とは何か。それは、正しい姿勢で入社し、会社の文化を吸収しながら、急速に成長していった経験の浅いメンバーたちです。

営業からコンテンツ責任者へ。カスタマーサポートからオペレーションリードへ。こうした異動も実際にありました。彼らが最初からすべての条件を満たしていたわけではありません。むしろ、自分たちでその条件を作り上げていったのです。

会社のこと、プロダクトのこと、そして一緒に働く人たちのことをすでに理解している、その点が大きな違いを生み出しました。

4. 経験が邪魔になることもある。

これまで外部からシニアマネージャーを採用してきましたが、うまくいかないケースが度々ありました。

なぜでしょうか?

彼らはチームを理解するのに苦労しました。
企業文化を読み違えました。
プロダクトを十分に理解できませんでした。

社内から昇進させれば、優秀な人材が次の挑戦を求めて会社を去ることはありません。その挑戦を、この会社の中で見つけるからです。

もしあなたが「でも、経験がなかったらどうするのか?」と思うなら、私はこう答えます。それこそがポイントです。その役割の中で成長していけばいいのです。必要なのは、挑戦に応えようとする姿勢と、成長していく可能性があるかどうかを見極めることです。

5. 今では多くの履歴書が、文字通り、フェイク。

最近、当社の採用責任者から聞いた話にとても驚きました。履歴書は、以前よりもはるかに信頼しにくくなっているというのです。

偽名。偽の居住国。偽の写真。さらにはAIで作られたプロフィールまであります。

もはや単なる書類のふるい分けではありません。採用はまるで探偵の仕事のようになりつつあります。

そして、採用担当者が優秀な候補者を見つけたとしても、今度はその候補者を社内で売り込まなければなりません。しかも相手は、採用プロセスの途中で考えを変えてしまうこともある採用マネージャーです。

採用を成功させるチャンスはそう多くありません。だからこそ、採用担当者や採用リーダーとして、自分たちの「信用」をどこで使うのかを慎重に見極める必要があるのです。

6. 最高の候補者は、必ずしも一目で分かるとは限らない。

当社で最も高い成果を上げているチームメンバーは、履歴書だけを見るとそれほど印象的ではないことがほとんどでした。

彼らは新卒であることも多く、関連する経験がないこともありました。それでも、勝ちたいと思い、成長したいという意欲があり、やるべきことをやり抜きました。そして彼らは毎回、きちんと結果を出しました。

それこそが、私がチームに迎えたい人材です。一番声が大きい人でも、最も洗練された人でもありません。地道に取り組み続け、着実に良くなっていく人たちです。

質問をし、フィードバックを受け入れ、変化にも前向きでした。そうして人は、やがて大きな成果を生み出す人材へと成長していくのです。

7. 最後に:優れた採用とは、完璧さではなくポテンシャルを見ること。

もし完璧な候補者を探しているなら、やめましょう。そんな人は存在しません。

代わりに、次のような人を探してください。

  • 学ぶのが早い人
  • 良い質問ができる人
  • 自分の知らないことを認められる謙虚さを持つ人
  • 自分の力を証明しようとする意欲がある人

そしてそのような人を見つけたら、架空の「理想の候補者」と比較して時間を無駄にしないでください。その人にチャンスを与えましょう。

なぜなら、キャリアも会社も、そうやって築かれていくものだからです。

FAQs

よくある質問

採用における黄金律とは何でしょうか?

採用の黄金律は、「信頼する。しかし必ず確認する」です。履歴書の内容、とくに違和感のある点については、遠慮せず質問してください。答えが曖昧だったり一貫性がないと感じたら、先に進む前にさらに深掘りするべきです。そして、採用後であっても必ず推薦者と確認をとりましょう。素晴らしい面接が、素晴らしい採用を保証するわけではありません。最終的には、丁寧な確認作業がものを言います。

採用時における注意すべき点は何ですか?

採用過程での重大な危険信号は、注意していれば意外と簡単に見つかります。小さな不誠実さでも見逃さないでください。経験を明確に説明できない、質問を避ける、話がかみ合わない・・・こうした行動は何かを隠している可能性があります。そのほか、準備不足、コミュニケーションの弱さ、プロ意識の欠如、前職の悪口なども要注意です。
これらは多くの場合、信頼性・適応力・チームワークといった、履歴書では補えない深い問題を示しています。

雇用主は最も優れた候補者を最初に面接するのでしょうか?

多くの場合、そうなります。特に競争の激しい市場では顕著です。優秀な人材はすぐに市場から消えるため、企業は有望な候補者から優先的に面接を進めます。ただし、書類上「最優秀」の候補者が、実際に最適な人材とは限りません。だからこそ、面接では履歴書を超えて、考え方・姿勢・ポテンシャルを見極めることが重要なのです。

採用担当マネージャーは、何人の候補者を面接しますか?

一般的に、採用担当マネージャーは1つのポジションにつき少なくとも3名の適格な候補者を面接します。これにより、強み、コミュニケーションスタイル、カルチャーフィットを比較しやすくなります。ただし、最適な人数は職務の複雑さ、採用の緊急度、応募者の質によって変わります。

採用のベストプラクティスは何ですか?

効果的な採用は、自社のチームと文化を理解することから始まります。自社の独自性を明確にし、その見返りとして何を提供できるかをはっきりさせましょう。役割の実態を反映した詳細な職務記述書を作成し、採用プロセスにはチームを巻き込むこと。チームメンバーは、あなたが見落とすポイントに気づくことがよくあります。そして最後に、新入社員がすぐに活躍できるよう、スムーズなオンボーディング体制を整えておくことが不可欠です。

タイムトラッキングツールは、採用の意思決定やチーム管理をどのようにサポートできますか?

信頼性の高いタイムトラッキングソフトウェアを使えば、マネージャーは初日から生産性を把握できます。新入社員がどのように仕事へ取り組んでいるかをリアルタイムで確認できるため、採用担当者は自分たちの判断が正しかったかを検証できます。また、マネージャーは早い段階で高いポテンシャルを持つ人材を見つけられるようになり、採用チームとリーダーシップチームの連携がより効果的になります。

Asim Qureshi
Jibble CEO

こんにちは、JibbleのCEO兼共同創設者のAsim Qureshiです。Jibbleはクラウドベースの勤怠管理ソフトウェアを提供しています。Jibbleを立ち上げる前、私はモルガン・スタンレーでバイスプレジデントとして6年間勤務しました。その経験が、採用や効果的なチーム構築に対する私の考え方を形作りました。

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